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立山の賦 ―地球科学から

立山とその周辺を近畿中央部と対照しながら、活断層と地殻変動、深部構造と第四紀隆起、小竹貝塚、大伴家持と立山、飛騨山地の地震活動などを絡め地球科学と考古学・古代史の架け橋を試み、その最新データを全カラー報告。

著 者:
川崎一朗
定 価:
¥3000(税込:¥3300)
発行日:
2021.11.15
ISBN:
978-4-86627-106-4
判 型:
B5
頁 数:
347 頁
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目次

 はじめに…v

第1部 列島史…1
 第1章 古生代 5.41億年前から2.52億年前…2
  §1-1.古生代…2
  §1-2.飛騨帯と飛騨外縁帯…4
  §1-3.地球内部構造…8
  §1-4.マントル対流とプレートテクトニクス…10
  §1-5.付加体とオフィオライト…11
  §1-6.年代名・地層名・鉱物名・岩石名…11
  §1-7.地球と生物のダイナミクス…13
 第2章 中生代 2.51億年前から6600万年前…15
  §2-1.三畳紀からジュラ紀の飛騨花崗岩類…15
  §2-2.ジュラ紀と白亜紀の付加体…16
  §2-3.白亜紀(1.45億年前から6600万年前)…19
  §2-4.中央構造線…20
  §2-5.白亜紀花崗岩・流紋岩の山々…21
  §2-6.白亜紀の環境…24
 第3章 新生代第三紀 6600万年前から258万年前…26
  §3-1.古第三紀(6600万年前から2300万年前)…26
  §3-2.新第三紀中新世はじめの日本海拡大…27
  §3-3.新第三紀中新世(2300万年前から533万年前)…32
  §3-4.新第三紀鮮新世(533万年前から258万年前)の世界…35
  §3-5.新第三紀鮮新世の日本…36

第2部 第四紀…39
 第4章 第四紀更新世前期から中期…40
  §4-1.更新世前期(258万年前から77万年前)の概要…40
  §4-2.更新世前期の巨大カルデラ噴火…42
  §4-3.チバニアン期(77.4万年前から12.9万年前)の中部日本の火山活動…45
  §4-4.地質学からの飛騨山脈隆起論…46
  §4-5.中部三角帯の提唱…47
  §4-6.近畿地方中央部の大阪層群…49
  §4-7.高位段丘面・中位段丘面・低位段丘面…52
 第5章 第四紀後半 大阪層群の時代…55
  §5-1.第四紀地殻変動の背景…55
  §5-2.反射法地震探査と海成粘土層堆積構造…56
  §5-3.活断層学の研究方法…59
  §5-4.地震と地殻変動…62
  §5-5.累積地震性断層ずれ上下成分と地層面落差…65
  §5-6.近畿中央部の累積地殻変動…67
  §5-7.奈良盆地中央部の累積地殻変動…70
  §5-8.琵琶湖西岸断層帯南部と琵琶湖…71
  §5-9.京都盆地北部の地殻変動…74
  §5-10.近畿地方中央部の第四紀後半の風景と不確実さ…77
 第6章 第四紀後半 富山平野…81
  §6-1.富山平野の地質学的枠組み…81
  §6-2.呉羽丘陵と呉羽山断層帯…83
  §6-3.富山平野による活断層の累積地震性地殻変動…85
  §6-4.呉羽丘陵の地殻変動の復元像…89
  §6-5.呉羽丘陵南部の高位段丘面の高速隆起…91
  §6-6.魚津断層帯周辺の高位段丘面の高速隆起…93
  §6-7.高岡-法林寺断層仮説…95
  §6-8.伏木台地の12万年前頃…97
  §6-9.邑知潟断層帯周辺の累積地殻変動と海成段丘面…99
  §6-10.富山・金沢定常沈降帯…101
  §6-11.富山平野の第四紀後半の風景…102

第3部 新人の登場…107
 第7章 12万年前頃の間氷期から最終氷期…108
  §7-1.新人(現生人類)の旅…108
  §7-2.日本の後期旧石器時代…110
  §7-3.近畿中央部の間氷期の風景…113
  §7-4.焼岳火山…114
  §7-5.立山火山…116
  §7-6.立山カルデラ…118
  §7-7.氷河カールと現存氷河…120
  §7-8.富山平野の最終氷期の風景…122
 第8章 縄文時代 1万6000年前頃から3000年前頃…125
  §8-1.縄文時代草創期から早期(1万6000年前頃から7000年前頃)…125
  §8-2.縄文時代前期から中期(7000年前頃から4400年前頃)…128
  §8-3.縄文時代後期(4400年前頃から3200年前頃)の人口崩壊…130
  §8-4.縄文時代の奈良盆地…132
 第9章 縄文時代 富山平野の地殻変動…136
  §9-1.縄文時代早期の縄文海進…136
  §9-2.縄文時代前期の小竹貝塚遺跡…137
  §9-3.縄文時代中期の不動堂遺跡,串田新遺跡,桜町遺跡…139
  §9-4.縄文時代後期から晩期の魚津埋没林と岩瀬天神遺跡…142
  §9-5.大境洞窟の標高の謎…143
  §9-6.縄文期時代の汀線の現在の高度/深度…146
 第10章 弥生時代 3000年前頃から1760年前頃…149
  §10-1.弥生時代早期から前期(3000年前頃から2400年前頃)…149
  §10-2.弥生時代前期末の京都大学キャンパスの異変…150
  §10-3.弥生時代中期(2400年前頃から2050年前頃)…152
  §10-4.弥生時代中期の大阪平野…153
  §10-5.弥生時代後期(2050年前頃から1760年前頃)の倭国大乱…155
  §10-6.富山平野の弥生時代…158

第4部 歴史時代…161
 第11章 古墳時代 240年頃から592年…162
  §11-1.卑弥呼共立と纒向王宮…162
  §11-2.箸墓古墳の前後…164
  §11-3.4世紀…167
  §11-4.5世紀の大阪平野の巨大陵墓…168
  §11-5.大阪平野の社会基盤…170
  §11-6.6世紀…171
 第12章 飛鳥時代 592年から710年…173
  §12-1.聖徳太子(厩戸皇子)の時代…173
  §12-2.大化の改新…175
  §12-3.天武・持統の治世…178
  §12-4.記紀における越の表記…181
 第13章 奈良時代(710年から794年)と大伴家持…184
  §13-1.平城京遷都…184
  §13-2.越中の家持…186
  §13-3.平城京帰還後の家持…190
  §13-4.古代歌のコスモス…193

第5部 地球科学の登場…199
 第14章 同時代のダイナミクスの基本的枠組み…200
  §14-1.沈み込む海洋プレート…200
  §14-2.新世代の観測網と新潟ー神戸歪み集中帯…202
  §14-3.地殻変動連続観測…204
  §14-4.地震現象の指数関数的規則性…205
  §14-5.深部低周波地震…207
  §14-6.火山活動と火山性微小地震…210
 第15章 東北地震前の地震活動と火山活動…214
  §15-1.869年貞観地震前後…214
  §15-2.中部地方の活断層と歴史地震…215
  §15-3.1858年安政飛越地震と跡津川断層…216
  §15-4.1960年代後半の松代群発地震…219
  §15-5.1984年長野県西部地震…220
  §15-6.1991年雲仙普賢岳噴火…221
  §15-7.1995年兵庫県南部地震…222
  §15-8.1998年飛騨上高地群発地震…223
  §15-9.2004年中越地震,2007年能登半島地震,中越沖地震…228
 第16章 立山・黒部マグマ溜まりと立山・黒部隆起…232
  §16-1.1989年立山黒部アルペンルート臨時観測(地震学)…232
  §16-2.1991年吾妻-金沢人工地震探査(地震学)…233
  §16-3.1996年立山黒部アルペンルート臨時観測(地震学)…236
  §16-4.1996年雲ノ平臨時観測(地震学)…238
  §16-5.重力異常による超低密度域(測地学)…239
  §16-6.自己閉塞層(地球化学)…241
  §16-7.立山・黒部地域の深部低周波地震(地震学)…242
  §16-8.深部地殻構造の整理…244
  §16-9.同位体地球化学(地球化学)  245
  §16-10.立山黒部アルペンルートGPSデータ(測地学)…247
  §16-11.立山・黒部隆起の復元像…252

第6部 2011年東北地震以降…259
 第17章 最初の3.5時間に誘発された地震現象…260
  §17-1.GPS地震記録にとらえられた巨大地震波…260
  §17-2.理論合成波形による巨大地震波の見方…262
  §17-3.M8.4スーパー・サブ地震…266
  §17-4.短周期先行津波…268
  §17-5.最初の30分の巨大コーダ波 地殻の共鳴…270
  §17-6.活火山地域の誘発群発地震…272
  §17-7.地球周回長周期表面波群による誘発現象…276
  §17-8.東北地震直後の中期予測…280
 第18章 日遅れ・月遅れの誘発群発地震…283
  §18-1.中部地方から関東地方の日遅れの群発地震…283
  §18-2.東北地方陸部の静穏化…287
  §18-3.東北地方陸部の日遅れの群発地震…289
  §18-4.仙台大倉ダム群発地震の謎…291
 第19章 飛騨山脈で続発する群発地震…296
  §19-1.立山・黒部の群発地震…296
  §19-2.槍・穂高・上高地地域の群発地震…299
  §19-3.白山の地震活動…300
  §19-4.2014年9月木曽御嶽山噴火…302
  §19-5.2018年本白根山噴火と志賀高原群発地震…305
  §19-6.2020年飛騨上高地群発地震…307
 第20章 東北地震後の地震・火山活動…316
  §20-1.東北地震後の静穏化…316
  §20-2.2014年11月長野県神城断層地震…319
  §20-3.2015年前後の南九州の事件簿…320
  §20-4.霧島山と桜島…321
  §20-5.2016年4月熊本地震…324
  §20-6.2018年9月北海道胆振東部地震…326
  §20-7.まとめ:東北地震後の日本列島…327
 第21章 立山・黒部の現在…330
  §21-1.立山地獄谷と立山カルデラ新湯…330
  §21-2.東北地震後の立山・黒部地域の地震活動…332
  §21-3.十字峡群発地震と2016年以降の地震活動…336
  §21-4.水蒸気噴火シミュレーションと火山防災…338
  §21-5.「立山・飛騨ブロック」の提唱…341
  §21-6.心の底の山と共に生きた人々…342

 あとがき…344