「弧を描きながらビルに突っ込んでいく飛行機の姿は美しかった…」 9・11のあの光景をテレビで見た美術家たちの感慨である。 「乗客たちがいるのに、 なんで!」 僕が反論すると彼らはちょっと怯んだけど、 自分に正直なようだっ…
「あっ、 カルガモの親子!」 桂書房の前の道をゾロゾロ、 七羽のヒナを連れて隣家の庭へ。 そして塀の下の排水路へと落ちた。 彼らの池からは五百メートル、 しかも込み入った住宅地の中。 自力で帰れると思えないし、 辺りは野…
「感化院の出身なの?」 友人に真面目な顔で問われた。 年賀状に《私もとうとう執筆側に回ってしまいました。 『感化院の記憶』 という本を出します》と書いたからだ。《いや! 違うよ》一瞬、 その率直さに吹き出しそうになったが…
小社の 『記憶』 シリーズは7冊となった。 『村の記憶』 を出す時に《廃村》という語では村の人々を悲しませてしまうというので《記憶》という語を使用したのが切っ掛けだが、 元住人の方々からご注文をいただきながら思ったことが…
「イヤだと思うこと、 百箇条ほど挙げられるようになってください。 そうすると生き方にスタイルができてくる…」 私が地元の大学に頼まれて学生たちに話した《足許のパブリック》の一部である。 小林よしのり氏は 『戦争論』 でイ…