富山の出版社 本づくりなら 桂書房

富山の小さな出版社「桂書房」。富山での自費出版、本づくりならお任せください。

勝山敏一による随筆集です。桂通信図書目録の冒頭に収録されています。

No.42 恥じらいのある知はどこへ

新刊 『孤村のともし火』 は65年も前の1941年、 飛騨山中の村々を診療に廻った医師の探訪記。 草刈りから帰ったばかりの老爺が二年ぶりに会った医師に向かって 「おお、 よく来られた。 あなたさまにまた会えてありがたい。…

No.41 古い時代にも美しい範型があった。

『とやま元祖しらべ』 は明治・大正期の3つの新聞連載を集めたものだが、 《侠客》が出てくる。 自転車やパン屋のような事物の起源を尋ねる連載に、 侠客がなぜ取り上げられるのか。 明治44年 (1911) 高岡新報が取材した…

No.40 クガイ知らず

母と祖母は、 小学生の私の前でよく喧嘩をした。 どちらも夫を亡くし暮らしを二人で支えていたから、 出費をめぐる争いが多い。 二人は実は姉妹。 母は子持たずの姉に請われて養女に入った。 夫の自殺後、 30前で土方稼ぎに出て…

No.39 一つの「幸福」が滅んだ。

新刊の結語近くで記される文言である。 五箇山の最深部、 桂という小さな村の分校に赴任した教師が、 ダム建設による1970年の離村まで村人たちと交流し、 村の最期を看取った手記 『さよなら、 桂』。 雪で壊れないよう地蔵様…

No.38 問われて答えに窮する分だけ、 報酬を

イラクで人質になり後に解放された3人の内の一人、 写真家・郡山総一郎さんが富山で講演された。 彼が言いよどんだところがある。 イラク人の死者の写真をスライドで映した時である。 カメラを死者に向けた時、 遺族から《お前はそ…